Pocket

月の4連休中に遭難事故1件、遭難騒ぎ3件が相次いで発生しました。これから登山計画を立てる方の参考になればと思いましたので、ご一読ください。

※遭難事故=警察・消防へ通報が入ったもの 
 遭難騒ぎ=山小屋や登山センタースタッフのみで対応したもの


事例1 1泊2日 大杉谷登山口発 心・湯治館宿泊で往復予定(約32㎞)

PM8:00前 心・湯治館のご主人より登山センター職員へ「今朝大杉谷登山口を出発して、湯治館に宿泊予定のお客様がまだ到着されていない」との一報が入る。京都から2名で来られていること、お名前を聞き、入山届を確認するが未提出のため、入山されたかどうかも不明。桃の木山の家、粟谷小屋へ連絡し、情報収集するも、どちらにも宿泊していない模様。各関係機関と情報交換をしている間に、心・湯治館へ「日出ヶ岳に到着したので今から向かう」との連絡が入った。

考察:最近、インターネットのサイト上で、登山口~日出ヶ岳まで一気に登りきる、または、日帰りで往復するなどのレポートが書き込まれていますが、一般的な登り方ではありません。自分の体力、技術を客観的に判断し、登山の計画を行ってください。

また、当たり前のことですが、入山届は必ず提出してください。


事例2 2泊3日 大杉谷登山口発 桃の木山の家、粟谷小屋宿泊で大台ケ原へ通り抜け予定

登山バスで大杉谷登山口へ到着後、登山スタート。桃の木山の家への到着が午後10時とコースタイムの倍以上かかった。次の日、粟谷小屋へ向けて出発するが、辿り着けず、崩壊地にてビバーク。3日目朝9:00頃、桃の木山の家へ戻って、大杉谷登山口へ向けて下山する旨を伝える。桃の木山の家から登山センターへ、情報の共有があり、職員は待機。夕方下山してきた方の情報で15時の時点で千尋滝まで来ているとのこと。4日目朝、無事下山してきたところを確認した。

この事例に関しては、登山者の方が山小屋のスタッフのアドバイスを全く聞かずに行動された結果とのことでした。山小屋スタッフは大杉谷のプロです。アドバイスされた場合はしっかり耳を傾け、自分の登山の行程が正しいのかどうかを今一度見直しましょう。


事例3 1泊2日 大杉谷登山口発 桃の木山の家宿泊で大台ケ原へ通り抜け予定

2日目朝、崩壊地付近で左足を負傷、通りかかった登山者へ自力で粟谷小屋まで行くので粟谷小屋のスタッフへの伝言をお願いする。その後、自力で堂倉滝まで到着。堂倉滝からは粟谷小屋スタッフと、粟谷小屋宿泊予定の別の登山者の方が介助し、小屋まで辿り着く。足が痛く、これ以上の自力歩行が困難ということで救助要請をした。

この方は単独での入山だったため、他の登山者がいない時期だった場合は誰にも発見されなかった可能性があります。大杉谷はメジャーな登山道と違い、全く人と合わないことが多々あります。また、携帯の電波は粟谷小屋を除いて一切入りません。GPSも正確に取れないし、衛星電話ですら入りづらい場所です。単独で入山される方は、事前の下調べを入念に行ってください。


事例4 1泊2日 大杉谷登山口発 桃の木山の家宿泊で大台ケ原へ通り抜け予定

2日目、日出ヶ岳を目指していたが、1名が足を痛め、粟谷小屋にて宿泊。翌日、買い出しに向かう粟谷小屋スタッフのご厚意で最寄りの病院まで搬送。


4連休中の入山届の人数は64名、入山届を出していない人もいますが、100名程度しか来ていないにもかかわらず4件もの騒ぎがあったというのは、前代未聞です。

今一度、自分の実力、体力、経験を客観的に見つめなおし、大杉谷についてきちんと下調べを行っていただきますようお願い致します。

また、コンパス等のオンラインで入山届を提出する方がいますが、三重県は提携を結んでいないため出していないのと同じです。事前に提出したい方は、メールやFAXでも受け付けていますので、必ず「大杉谷登山センター」もしくは「大台警察署」宛に提出していただきますようお願い致します。

不安なこと、分からないことがあればお気軽にお問い合わせください。